たまたま小学校のPTA関係の飲み会で隣の席になったM田さんは食事制限のダイエットをした後から色んな問題が出てきたそうです。
人間の体というのは殆どがタンパク質でできています。ですから、食事制限でのダイエットで仮に体重を減らすことができても、タンパク質が不足した状態になるとM田さんのように色んなところで良くない症状が出てきてしまいます。

というわけで、今日は
タンパク質が不足したときの症状はどんなの?
というテーマを取り上げてみたいと思います。タンパク質が不足すると、M田さんのように肌や髪のトラブルや頭痛などの症状が起こりますが、それは極一部の症状。実は、タンパク質不足はもっと色んな症状が出ることがあります。その症状と原因について調べてみました。
目次
タンパク質が不足したときに現れる症状7選!
まずは、タンパク質って何なのかよくわかってなかったので調べてみました。色んな書籍にも載っているのですが、こちらの動画が短くまとめられていて分かり易かったので、是非ご覧ください。
意外と知らない人も多いと思いますが、タンパク質ってアミノ酸の塊だったのです。ちなみに、私も知りませんでした。そして、凄く多くの種類があるということですね。動画の中のアイドルの例はイマイチ伝わってきませんでしたが、面白い喩えだと思います。
個人的にはタンパク質と言うと筋肉というイメージが強いのですが、勿論それだけではありません。人間の体を形成する、内臓、皮膚、毛髪、血液、爪など、殆どの組織がタンパク質で構成されています。
人間の体におけるタンパク質不足というのは非常に目に見えにくく、なかなか気が付くことができないと思います。しかし、少しでも早く気が付くように症状を知っておく必要があるでしょう。では、タンパク質が不足すると人間の体にはどのような症状が出るのでしょうか?
- 肌荒れ
- 髪がパサパサになる
- むくみ
- 頭痛
- 鬱病
- 貧血
- 太る
では、それぞれについてもう少し詳しく見ていきましょう。
肌荒れの原因はコラーゲン不足!?実はそれもタンパク質だった!
肌のハリツヤに欠かせないものと言えばコラーゲン!!しかし、このコラーゲンも主成分はタンパク質です。つまり、タンパク質が不足することで、コラーゲンも少なくなってしまいます。その結果、肌のハリツヤが無くなってくる。そして、肌荒れ・・・ということに。
更に、皮膚がカサカサになり、指先にさかむけ(ささくれ)などができ始めたら要注意!これもタンパク質とビタミンが不足している時に出る症状です。
また、タンパク質が不足すると新陳代謝を妨げることになります。つまり、肌はどんどん老化していくのに新しく生まれ変わることができないという状態になってしまいます。
健康な肌を保つ為に、外側からのケアも重要ですが、それ以上にタンパク質が不足しないように注意することが必要でしょう。
では、次に髪について見ていきましょう。
髪を美しく見せるキューティクルの主成分もタンパク質!
タンパク質が不足すると、髪がパサパサになるという症状を実感することがあります。これはキューティクルが傷んできているから。薄くなってきて、傷むというイメージでしょうか。
髪は三層構造になっていて、その最も外側にあるのがキューティクルです。魚の鱗のようなものをイメージすれば良いでしょう。
キューティクルは、髪を例えば紫外線などの外的刺激から守る為のものです。勿論、キューティクルもタンパク質が主成分。ケラチンですね。あなたも聞いたことがあるのではないでしょうか?タンパク質が不足するということは、キューティクルが生成できないということになります。その結果、髪がパサパサになるというわけですね。

また、髪ということに関してはパサパサになるということ以外に、髪が薄くなる可能性もあります。髪を育てるのは毛母細胞と呼ばれる細胞なのですが、毛母細胞に対して発毛指令を出しているのも実はタンパク質なのです。
ですから、タンパク質が不足することで髪の毛も生えにくくなります。髪が薄くて悩んでいる人には大きな問題ですね。
むくみの原因はアルブミンというタンパク質!
むくみの原因は血流・リンパの流れが滞ることにより発生するというのが有名ですが、実はタンパク質が不足した時にも起こる症状だったのです。

その原因は、血液中に含まれるアルブミンというタンパク質。この、アルブミンというタンパク質が減少することで血液中に水分を保持できなくなります。では、血液中に水分を保持できなくなるとどうなるのでしょうか?
実は、血管の外に水分が浸み出すという現象が起こってしまいます。そして、血管の外に出た水分が顔や脚に・・・その結果むくみ(浮腫み)という症状になるんですね。
前述したように、むくみという症状の原因は一つではありませんが、タンパク質を不足しないようにするのも重要です。
頭痛の原因の一つ!セロトニン不足にもタンパク質が関係していた!
ノルアドレナリン・ドーパミンと並んで、三大神経伝達物質の一つとして知られているのがセロトニンと呼ばれる脳内物質です。そして、タンパク質が不足するとセロトニンが不足します。
何故なら、セロトニンは、トリプトファンという必須アミノ酸から作られる物質。そして、トリプトファンはタンパク質を分解して作られるアミノ酸だからです。つまり、タンパク質の不足はセロトニンの不足に繋がるということですね。
セロトニンが不足することで起こるのが、自律神経失調症の諸症状です。自律神経失調症の症状としては色んなものがありますが、その代表的なものが頭痛です。
つまり、タンパク質不足によりセロトニンの分泌が減少し、その結果頭痛の症状が発生するということになります。
前述した通り、セロトニンの不足では頭痛以外の症状も発生することがあります。例えば鬱の症状。
鬱病の原因もセロトニンだった!
鬱病というと、例えば下のような症状。
- 何に対しても意欲が湧かなくなる
- 物事に対して興味がなくなる
- マイナスな考え方が強くなる
実は、タンパク質が不足することで鬱病を引き起こしたり、悪化させたりということが医学的にわかっています。それは、先程の頭痛と同様にセロトニンが不足することで、精神を不安定にさせてしまうことが原因。
鬱病の中には食欲が無くなるという症状もあり、そうなると益々タンパク質不足が進み、どんどん症状が悪化していくというケースも少なくありません。
また、同様に頭痛やだるさと言った症状が出でも鬱病とは違う場合もあります。それは、貧血。
貧血はヘモグロビンの不足が原因!
貧血の症状と言えば、
- 疲れがとれない
- 体がだるい
- 顔色が悪い
などです。貧血の原因にもいくつかあります。貧血と言えば「鉄不足」というイメージが強いのではないでしょうか?

確かに鉄分が不足していると貧血になりますが、実はタンパク質の不足も大きく関わっているのです。赤血球の中にはヘモグロビンというものがあります。実は、体内の鉄分の6~7割がヘモグロビン。そして、ヘモグロビンを生成する材料はタンパク質だったのです。
つまり、
タンパク質不足 = ヘモグロビン不足
ということになります。ヘモグロビンは体内に酸素を運搬する働きがありますが、そのヘモグロビンが減少することで、酸欠状態になってしまうのです。ですから、疲れやすいなどの症状が出るのですね。
では、最後にダイエットしているつもりが逆に太ってしまうという可能性について考えてみましょう。
タンパク質が不足しているとダイエットしているつもりなのに逆に太る?
食事制限をしてダイエットに取り組んだ場合、いくら頑張っても痩せない場合があります。痩せないどころか、逆に太ってしまうというケースもあるでしょう。実は、タンパク質が不足すると、ダイエットをしても太る可能性があるのです。
タンパク質が不足すると痩せられない理由は次の3つ。
- 筋肉量が減る
- 脂肪燃焼にはタンパク質が必要
- 過食を引き起こす
タンパク質が不足することで、筋肉量の維持ができずに筋肉が減少する可能性があります。筋肉が減ると基礎代謝量が減りますよね?基礎代謝が減るということは、エネルギー消費が上手くできないということです。

また、脂肪が燃焼するときにタンパク質を必要としますが、タンパク質が不足することで脂肪燃焼がスムーズにできなくなってしまいます。その結果として、食べていないのに脂肪が減少しないという結果になる可能性も高いですね。
そして、タンパク質が不足すると食欲が落ち着かないという研究結果が出ています。実は、必要なタンパク質を摂るまで食欲が落ち着かないので、その結果、逆に過食を引き起こす可能性もあります。
これが、ダイエットをしているのに痩せられない大きな原因だったのですね。悪循環に陥らない為にもタンパク質の摂取には気を配りましょう。
まとめ
今日は、タンパク質が不足した場合に起こり得る症状について取り上げてみました。もう一度記事を振り返ってみましょう。

タンパク質が不足した場合の主な症状として、次の7つがあります。
- 肌荒れ
- 髪がパサパサになる
- むくみ
- 頭痛
- 鬱病
- 貧血
- 太る
食事制限によってダイエットをした場合、タンパク質が不足することはよくあることではないでしょうか。しかし、上記のような症状がでるようなダイエットは失敗と言えるでしょう。
ですから、しっかりタンパク質を摂取しながらのダイエットがおすすめです。但し、タンパク質の過剰摂取もよくありませんので、バランスの良い食事を心掛けましょう。
タンパク質を摂るなら、やっぱりおすすめはプロテインですね。こちらの記事も参考にしてください。