筋トレマニアのA先輩にスクワットについての素朴な疑問をしてみたところ、よくある質問だと言われてしまいました。
どっちもありなんですか?回数とかが関係あるのかな?
スクワットというと筋トレのイメージが非常に強いですよね。スクワットは筋トレの王様なんて呼ばれることもあるそうです。ですから、無酸素運動だと思い込んでいました。
でも、実際はやり方によっては有酸素運動ということになるんですね。スクワットが有酸素運動か無酸素運動かということは、こちらの記事を参考にすると良くわかると思います。
というわけで、今日は
スクワットを有酸素運動とするなら回数はどれくらい?
というテーマを取り上げてみたいと思います。そして、A先輩の「有酸素運動にスクワットはオススメできない」という言葉の真意を探ってみたいと思います。巷ではダイエットなどにはスクワットが最も効果的だという噂もありますが、本当のところはどうなのでしょうか?
有酸素運動としてのスクワットをトレーニングに取り入れよう!
まずはスクワットについて見ていきましょう。有酸素運動のスクワットはこちらの動画のイメージです。
動画では簡単そうにされていますが、実際にやってみるとスクワットはキツイですよね。回数を重ねるのも難しいかもしれません。キツイってことは、無酸素運動です。しかし、無酸素運動だと思っている運動でも、概ね1分以上続けられるような運動強度になれば有酸素運動になります。
例えば、バーベルやダンベルを使って、大きな負荷を掛けて行うスクワットの場合は明らかに無酸素運動です。以前の記事を参考にしてください。
では、無負荷(自重)で行うスクワットはどうでしょうか?
日頃全く運動していない人の場合、無負荷でのスクワットでもかなりキツイと思います。それこそ、回数で言えば100回もできないくらいではないでしょうか?しかし、徐々に慣れれば、誰でも1分間以上は余裕でできるようになるのではないでしょうか。
つまり、最初にスクワットを始めたときは無酸素運動だったとしても、体力がつくことでいつの間にか有酸素運動になっているということです。
スクワットの回数については、30回を1セット、50回を1セット・・・などと決めて行うのも良いですが、回数よりも時間で区切った方が良いでしょう。1秒に1回として考えると、1分間で60回です。その程度を目安と考えてみてはいがかでしょうか。
ジョギングをするときに歩数に拘る人も少ないでしょう。歩数よりも、距離か時間ですよね。ですから、スクワットをするときも回数に拘らず、時間を目標にするのが良いと思います。慣れてきたら少しずつ時間を増やすのも良いでしょう。
しかし、気になるのがスクワットの運動強度です。スクワットを有酸素運動として考えた場合、どのくらいの効果がきたいできるのでしょうか?
スクワットの運動強度はどれくらい?
スクワットは一体どのくらいの運動強度なのでしょうか?
国立健康・栄養研究所の『身体活動のメッツ(METs)表』によると、スクワットは5METsと記されています。(METsはMetabolic equivalentsの略で運動強度を表す単位)
消費カロリー(kcal)=体重(kg)×運動時間(h)×METS数×1.05
という公式があるので、あなたの体重を入れてみて計算してみてください。私の場合、体重が65kgです。ですから、1時間スクワットをし続けた時の消費カロリーがこちら。(1時間もスクワットを続けるのは無理ですが・・・)
ちなみに、時速8kmのランニングが8.3METs、時速6.4kmのランニングが6METs、普通の速さのクロールが8.3METsということなので、明らかにそれよりも低い値です。消費カロリーだけを考えたら、ジョギングしている方が良いと思います。

クロールで計算してみると、消費カロリーは1時間あたり約566kcal。脂肪燃焼という観点で考えたら、クロールの圧勝です。スクワットなんて出る幕ありませんよね。
しかし、ネットで『スクワット15回が腹筋500回に相当する』なんて記事を見たことがありませんか?この値に関してはかなり疑わしい数字ではあるのですが、それなりの効果があるということで書かれていると推測されます。
という部分が気になりますよね。実は、大きなメリットがあったのです。
スクワットを頑張って続けるメリット
スクワットで鍛えられる筋肉はどこでしょうか?
そうですね、大腿四頭筋、ハムストリング、内転筋ですね。勿論それは正解!しかし、実はスクワットで鍛えられる筋肉はそれだけじゃなかったのです。

特に重要なのが上半身と下半身を繋ぐ筋肉。つまり、インナーマッスルですね。スクワットをすることで、体幹を鍛えることができるんです。また、負荷を重くすることで、上半身の筋肉も鍛えることができます。凄くないですか?
ですから、『スクワット15回が腹筋500回に相当する』というのは少し大袈裟だとしても、スクワットをすることで、腹筋のように特定の筋肉を鍛えるだけではなく、多くの筋肉を一度に鍛えることができるというのが最大のメリットです。
しかも、大きな筋肉を中心に鍛えることができるというのもポイントですね。筋トレの基本は大きな筋肉から鍛えることですが、スクワットはそういった点でもとても有効です。
ヒップアップ効果も得られるので、女性の方にとってはVery Goodですよね!
まとめ
今日は有酸素運動としてのスクワットについて考えてみました。では、もう一度おさらいしておきましょう。
スクワットは筋トレの王様と呼ばれる程の素晴らしいトレーニングメニューです。それ程鍛えられる部位が多く、大きな筋肉を鍛えることができるメニューなのです。
スクワットで鍛えられる部位は下半身のみならず、上半身と下半身を繋ぐインナーマッスルも鍛えることができます。更に、ダンベルやバーベルを使って負荷を掛けることで、上半身の筋肉も鍛えることができるところも凄いですね。

そんなスクワットですが、実はキツイ割に消費カロリーは意外と少ないのです。大きな筋肉を鍛えることができるというのは良いのですが、やはり消費カロリーが少ないというのはネックですよね。
巷では「30日間スクワットチャレンジ」なんていうものも流行っているようですが、私はやったことがないのでその効果については良くわかりません。良くはわかりませんが、
と思っています。有酸素運動として考えた場合、回数については深く考えずに時間で区切った方が良いでしょう。
殆どの人の有酸素運動を行う目的は脂肪燃焼効果でしょう。勿論、スクワットも有酸素運動として考えるなら、脂肪燃焼効果も得られるでしょう。
しかし、有酸素運動は基本的に長時間続けることで効果を発揮しますよね。そう考えると、スクワットという種目は有酸素運動にはちょっと不向きではないでしょうか。
スクワットをして大きな筋肉を鍛えることで基礎代謝をアップさせると書かれているサイトもありますが、有酸素運動としてのスクワットで筋肥大は望めません。つまり、筋肉量が増えないので基礎代謝も増えませんよね。最近流行っているスクワットは基礎代謝アップを謳っているものが多いですが、実際はどうなのでしょうか?
その辺りのことについては、こちらの記事に詳しく書きましたので是非読んでみてください。
只今私も脱メタボを目指して挑戦中です。詳しくはこちらをどうぞ。